ユニクロvs.ZOZOTOWN 追い詰められるユニクロ

今週の文春には、ユニクロに潜入取材した横田さんによる 「ZOZOSUITで追い込まれるユニクロの未来」 が掲載。ファッション通販サイトZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが、プライベートブランド「ZOZO」の立ち上げに続いて、「ZOZOSUIT」を発表したのだ。

これのどこがユニクロを追い込むのか。今週号の記事と、この裏にある『ユニクロ潜入一年』から解き明かしていく。

ZOZOSUITは、着るだけで《身体の寸法を瞬時に採寸することのできる伸縮センサー内蔵の採寸ボディースーツ》(注)で、これにより試着が不要となるため、客は通販でも安心して購入ができるようになる。しかもこのスーツは無料で配布される。

ZOZOTOWN HPより © 文春オンライン ZOZOTOWN HPより

横田さんによれば、ユニクロも採寸に注力しており、潜入中の2016年にセミオーダーのメンズスーツを発売するが、採寸に失敗して返品となる事故が発生するなど、事業としてはうまくいっていないという。

 

潜入者・横田さんならではの「懐疑」

2015年の本決算発表の場で柳井社長は、「今後はEコマース事業を大幅に拡大していく」と述べる。またその具体化として、顧客情報の蓄積と、それによるリアル店舗とネット通販の融合で売上の最大化を狙う「有明プロジェクト」が発表される。

これについて横田さんは、潜入先の幕張新都心店で店長から説明を受けている。店長はホワイトボードに「ゲームのルールが変わる」「ルールを我々が作る → 一人勝ち」「『未来を予測する最善の方法は、未来を作ることだ』byドラッカー」などと書き、将来、店舗がなくなるかもしれない不安もあるが、ユニクロが取り組まなければならないプロジェクトなのだと語る。時給のバイト相手に、ドラッカーの金言を披露するのは、「全員経営」を謳うユニクロならではなのかもしれない。

ZOZOTOWN 前澤友作社長 ©山元茂樹/文藝春秋
© 文春オンライン ZOZOTOWN 前澤友作社長 ©山元茂樹/文藝春秋

それほどネット通販への転換を図ろうとするユニクロだが、横田さんは懐疑的だ。ネット通販においては、2004年に立ち上がったZOZOTOWNにくらべ「周回遅れの感は否めない」と。そこにきて、ZOZOSUITである。この、人によらない採寸での顧客情報の蓄積により、それこそ未来が作られようとしている。

柳井社長の「どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたい」を横田さんは潜入の“招待状”として受け取ったが、今回の記事は取材拒否が続く柳井社長への質問状のようにもとれる。

(注)ZOZOSUIT特設ページより

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