合同会社 設立の流れ
合同会社設立は、以下の6つのステップを踏みます。
1.設立項目決定
設立にあたって、決定しておかなければいけない項目は以下の9つです。
- 商号(会社名)
- 事業目的:会社で「どのような事業を行い収益を得るのか」を決めます。
事業目的を決める - 本店所在地:私は、自宅の住所を使いたくなかったので、バーチャルオフィス(ワンストップビジネスセンター様)を利用させていただきました。もっと安いものもありますが、月々4500円で、立地や貸し会議室などお得感があり決定。
- 資本金の額:半年程度の運転資金があるに越したことはありませんが、私はまったく資金がなかったため、5万円を資本金としました。ちょっと恥ずかしかったです。資本金は、創業融資を受ける際にも重要ですし、取引先も必ず確認する部分ですので1円会社設立はオススメしません。
- 社員構成の決定:誰が代表権を持つのか・誰が業務執行権を持つのかなどを決めます。私は、一人会社ですので、私が代表権を持ち、業務執行権も持つこととしました。
- 事業年度:事業年度は節税や創業後の消費税の免税機関の特例など様々な側面から合理的に決めましょう。
- 会社印鑑の作成:合同会社の設立書類に押す印鑑や、設立後に業務で使う印鑑など合計4種類の印鑑を最初に揃えておきましょう。
- 印鑑証明書の取得:印鑑証明書は法務局で登記を行う際に必要です。あらかじめ取得しておきましょう。
- 設立費用:合同会社を自分で設立する場合の費用は約10万2千円ほどです。あらかじめ確保しておきましょう。
※資本金の中に現物出資がある場合は、他に「財産引継書」と「資本金の額の計上に関する証明書」が必要となります。
※本店所在地を決定する必要があります。
2.定款の作成
3.登記書類作成
設立に必要な書類は、以下の8つです。(書き方➀はこちら)
- 合同会社設立登記申請書※必須
- 登記用紙と同一の用紙※必須
- 定款2部(会社保存用と法務局提出用)※必須
- 代表社員の印鑑証明書※必須
- 払込証明書※必須
- 印鑑届出書※必須
- 代表社員就任承諾書※場合によって必要
- 本店所在地及び資本金決定書※場合によって必要
4.設立登記
法務局へ届けを出した日が、設立日になります。
法務局での登記の手順はこちら
5.開業の届出
法務局で登記が終わったら、実際に会社の運営を始めるにあたって、税務署や
都道府県に対して、以下のような様々な届出を行う必要があります。
(書類の作成方法はこちら)
- 法人設立届出書:
設立した会社の概要を税務署に知らせるための書類。都道府県や市町村にも地方税を納めるために開業届として必要。 - 青色申告の承認申請書
税制上、大きなメリットのある青色申告をするために提出しておくべき書類 - 給与支払事務所等の開設届出書
役員賞与や従業員の給料を会社の費用として計上するために必ず出しておくべき書類 - 源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
源泉徴収を毎月ではなく年2回の納付にして創業後の負担を軽くするために提出する書類 - 棚卸資産の評価方法の届出書(任意)
会社の在庫商品の計算方法を届け出る書類。必要ない場合も少なくないが、業種によっては節税のために非常に重要 - 減価償却資産の償却方法の届出書(任意)
同上 - 労働保険 保険関係成立届
従業員を雇う場合に必要。労働保険に関する届出 - 労働保険 概算保険料申告書
同上 - 雇用保険 適用事業所設置届
同上 - 雇用保険 被保険者資格取得届
同上 - 健康保険・厚生年金保険新規適用届
従業員を雇う場合に必要。社会保険に関する届出 - 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
同上 - 健康保険被扶養者(異動)届
同上
6.設立完了
設立後にやるべきことはいろいろですね。
- 資金調達:会社経営には思わぬところで資金が必要となるものです。融資制度や銀行での資金調達法、エンジェル投資などあらゆる選択肢を持っておきましょう。一例として、『創業融資|設立直後の会社でも無担保で1500万円を借りる為の方法と手順』も参考にして頂けると嬉しく思います。
- 社内のマネジメント:利益をあげて行くための最重要事項は社内のマネジメントにあります。会社の理念やビジョンを社内で共有し、従業員に気持ちよく働いてもらえるような環境づくりも経営者の仕事と言えるでしょう。
- 社外でのパイプ作り:ビジネスは人と人との出会いで成長していきます。社外の優秀な人間にも、あなたの会社の協力者になってもらえるようだと先行きは明るいでしょう。また、優秀な士業の方を雇って、会社の財務や労務、税務面を整備していくことも大切です。『税理士の選び方|顧問契約の前に絶対に確認しておくべき8つのポイント』などを参考にして頂けると嬉しく思います。
- 会社の運営資金の管理、把握:起業間もない会社の社長、経営者は経理や帳簿づけも自分自身で行わないとなりません。できれば、会計、経理にかける時間を必要最低限にして、本業のビジネスに多くの時間を充てたいところ。信頼できるパートナー会社に記帳業務をアウトソーシングするもよし、会社の数値をかんたんに把握できるようなクラウド会計ソフトを活用するのも一つの手段です。いろいろ調べてみてご自身にあった方法で効率化するのも検討してみましょう。
- 事業計画や利益計画の策定:プレゼンテーションの機会はいつ訪れるか分かりません。そのためにも、事業計画書や利益・行動計画書を常に持ち歩いていたいものです。これらの書類の作成方法等に関しても、今後、当ブログでご紹介する予定です。楽しみにお待ち下さい。
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